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左右社『お金本』要約・感想

左右社『お金本』表紙

  1. 作家と金の葛藤
  2. 人間味あふれる交流
  3. 創作の源泉と哲学
  4. 時代と所得の記録

左右社の略歴・経歴

左右社(さゆうしゃ)
日本の出版社。
新書館出身の小柳学(こやなぎ・まなぶ、1958年~)によって、2005年に設立された。
「左右社」という名は、書家の石川九楊(いしかわ・きゅうよう、1945年~)による命名。

『お金本』の目次

渋沢栄一 効力の有無はその人にあり
はじめに
Ⅰ章 俺たちに金はない!
永井荷風 文士の生活
夏目漱石 文士の生活
内田百閒 貧凍の記
萩原朔太郎 手紙 昭和四年
泉鏡花 処女作談(一)
北原白秋 手紙 大正十四年
国木田独歩 日記 明治三十年
金子光晴 どくろ杯
横光利一 書簡 昭和五年
正岡子規 手紙 明治三十年
種田山頭火 日記 昭和十四年/十五年
小川未明 童話を作つて五十年
辻潤 催眠剤が必要だ/絶筆となった原稿
武者小路実篤 気まぐれ日記
室生犀星 日記 昭和二十三年
芥川龍之介 知己料
三好達治 貧生涯
草野心平 放浪時代
堀辰雄 はがき 大正十四年
高見順 日記 昭和二十一年
森茉莉 事実と空想の周辺
石ノ森章太郎 ぼくの部屋にはベートーベンのデス・マスクがあった
橋本治 男の仕事=作家の巻
有栖川有栖 私の駆け出し時代
Ⅱ章 お金 vs プライド
太宰治 もの思ふ葦(その四)
二葉亭四迷 予が半生の懺悔
夢野久作 古き日記より
加藤謙一 直木三十五
直木三十五 書け、書け、書く
吉川英治 書簡 昭和三十三年
稲垣足穂 わが庵は都のたつみ−
やなせたかし 金がもうかる正しい原則
忌野清志郎 歌われていないことは山ほどある
羽仁説子・進 朝日新聞 身上相談
Ⅲ章 マネー、マネー、マネー
川端康成 私の生活
小泉節子 思い出の記
田山花袋 東京の三十年
内田百閒 質屋の暖簾
直木三十五 金儲けの秘伝
井伏鱒二 “本日休筆”にならぬよう
山村暮鳥 書簡 大正十二年
加藤謙一 尾崎士郎
柴田錬三郎 戦後十年
平林たい子 大晦日の夜逃げ
南伸坊 ケタ違いな話
つげ義春 散歩の日々
小松左京 威風堂々うかれ昭和史 戦後篇
赤瀬川原平 一円玉のパワーを調べる
村田沙耶香 算数苦手人間
山田詠美 まだ来ぬ春にソウルフル
町田康 死闘三日 下積みのチンジャオ
穂村弘 金額換算
Ⅳ章 出版社お金物語
野間清治 調査研究
下中弥三郎 平凡社の創立四十周年にあたり思い出を語る
佐藤義亮 出版おもいで話
石川武美 戦場雑話
菊池寛 文藝春秋・編集後記
立原正秋 《早稲田文学》編集後記
北杜夫 どくとるマンボウ青春記
Ⅴ章 借金の作法
石川啄木 ローマ字日記
金田一京助 啄木余響
吉屋信子 上海から帰らぬ人〈田村俊子と私〉
宇野千代 私の文学的回想記
壺井栄 お金のねうち
森敦 酒との出逢い
太宰治 手紙 昭和十一年
山田風太郎 日記 昭和二十六年
幸田文 一日一題
野間清治 借りたものは返す
坂口安吾 手紙 昭和十一年
Ⅵ章 男と女と金
谷崎潤一郎 佐藤春夫に与えて過去半生を語る書
芥川龍之介 書簡 大正五年
江戸川乱歩 妻のこと
小林多喜二 書簡 大正十四年
織田作之助 日記 昭和十三年
遠藤周作 人情物語る家計簿
池波正太郎 チップ
有吉佐和子 作家として、妻として、私の立場から
赤塚不二夫 今をハチャメチャに生きるのだ
Ⅶ章 金と共に去りぬ
正宗白鳥 我老いたり
種田山頭火 白い路
葛西善蔵 愚痴とクダと嫌味
宇野千代 わたしの青春物語
白洲正子 自己に忠実であること
鶴見俊輔 苔のある日記
吉行淳之介 金の使い方に関する発想法
野坂昭如 野ダイコ風の流行
石原慎太郎 貧乏の魅力
佐野洋子 死ぬ気まんまん
魔夜峰央 本日も異常ナシ vol.8
北野武 関係の問題
村上春樹 貧乏はどこに行ったのか?
角田光代 一日(1995年の、たとえば11月9日)5964円
お金Q&A
1 井伏鱒二
2 中島らも
3 山田風太郎
4 山本周五郎
5 石川淳
6 田辺聖子
巻末付録
芥川賞・直木賞 賞金
「中央公論」価格表
文壇人所得番付表
当代文士一ケ月製産番付
著者紹介・出典
草野心平 火の車の歌

『お金本』の概要・内容

2019年10月30日に第一刷が発行。左右社。334ページ。ソフトカバー。127mm✕188mm。四六判。

以下、登場人物たちを簡易的に紹介。

渋沢栄一(しぶさわ・えいいち、1840年~1931年)…農民、武士、幕臣、官吏。実業家。埼玉県深谷市の出身。

永井荷風(ながい・かふう、1879年~1959年)…小説家。東京都文京区の出身。高等商業学校附属外国語学校清語科(現在の東京外国語大学)を中退。

夏目漱石(なつめ・そうせき、1867年~1916年)…小説家。東京都新宿区の出身。東京帝国大学文科大学英文学科を卒業。

内田百閒(うちだ・ひゃっけん、1889年~1971年)…小説家、随筆家。岡山県岡山市の出身。東京帝国大学文学部独文学科を卒業。

萩原朔太郎(はぎわら・さくたろう、1886年~1942年)…詩人。群馬県前橋市の出身。慶應義塾大学部予科を中退。

泉鏡花(いずみ・きょうか、1873年~1939年)…小説家。石川県金沢市の出身。北陸英和学校を中退。

北原白秋(きたはら・はくしゅう、1885年~1942年)…詩人、小説家。熊本県玉名郡南関町の生まれ、福岡県柳川市の育ち。早稲田大学英文科予科を中退。

国木田独歩(くにきだ・どっぽ、1871年~1908年)…小説家。千葉県銚子市の出身。東京専門学校(現在の早稲田大学)英語政治科を中退。

金子光晴(かねこ・みつはる、1895年~1975年)…詩人。愛知県津島市の生まれ。暁星中学校を卒業。早稲田大学高等予科文科、東京美術学校日本画科、慶應義塾大学文学部予科に学ぶも、いずれも中退。

横光利一(よこみつ・りいち、1898年~1947年)…小説家。福島県会津若松市の生まれ、滋賀県大津市、三重県伊賀市の育ち。早稲田大学政治経済学部を中退。

正岡子規(まさおか・しき、1867年~1902年)…歌人。愛媛県松山市の出身。帝国大学国文科を中退。

種田山頭火(たねだ・さんとうか、1882年~1940年)…俳人。山口県防府市の出身。早稲田大学大学部文学科を中退。

小川未明(おがわ・みめい、1882年~1961年)…小説家。新潟県上越市の生まれ。早稲田大学大学部英文科を卒業。

辻潤(つじ・じゅん、1884年~1944年)…作家。東京都の生まれ。開成中学校を中退。

武者小路実篤(むしゃのこうじ・さねあつ、1885年~1976年)…小説家。東京都の出身、東京帝国大学社会学科を中退。

室生犀星(むろう・さいせい、1889年~1962年)…詩人。石川県金沢市の出身。長町高等小学校(現在の金沢市立小将町中学校)を中退。

芥川龍之介(あくたがわ・りゅうのすけ、1892年~1927年)…小説家。東京都中央区の生まれ、墨田区の育ち。東京帝国大学英文科を卒業。

三好達治(みよし・たつじ、1900年~1964年)…詩人。大阪府大阪市の出身。東京帝国大学仏文科を卒業。

草野心平(くさの・しんぺい、1903年~1988年)…詩人。福島県いわき市の出身。中国・広州の嶺南大学(現在の中山大学)を中退。

堀辰雄(ほり・たつお、1904年~1953年)…小説家。東京都千代田区の生まれ、墨田区の育ち。東京帝国大学国文科を卒業。

高見順(たかみ・じゅん、1907年~1965年)…小説家、詩人。福井県坂井市の生まれ。東京都の育ち。東京帝国大学文学部英文科を卒業。

森茉莉(もり・まり、1903年~1987年)…小説家。東京都の出身、仏英和高等女学校(現在の白百合学園高等学校)を卒業。森鴎外(もり・おうがい、1862年~1922年)の娘。

石ノ森章太郎(いしのもり・しょうたろう、1938年~1998年)…漫画家。宮城県登米市の出身、宮城県佐沼高等学校を卒業。

橋本治(はしもと・おさむ、1948年~2019年)…小説家、評論家。東京都杉並区の出身、東京大学文学部国文科を卒業。
有栖川有栖(ありすがわ・ありす、1959年~)…小説家。大阪府大阪市の出身。同志社大学法学部を卒業。

太宰治(だざい・おさむ、1909年~1948年)…小説家。青森県五所川原市の出身。東京帝国大学文学部仏文学科を中退。

二葉亭四迷(ふたばてい・しめい、1864年~1909年)…小説家。東京都の生まれ。東京外国語学校(現在の東京外国語大学)露語科に入学後、同科が改組された東京商業学校(現在の一橋大学)第三部露語科を中退。

夢野久作(ゆめの・きゅうさく、1889年~1936年)…小説家。福岡県福岡市の出身。 慶應義塾大学部予科文科を中退。

加藤謙一(かとう・けんいち、1896年~1975年)…編集者。青森県弘前市の出身。青森師範学校(現在の弘前大学教育学部)の二部を卒業。

直木三十五(なおき・さんじゅうご、1891年~1934年)…小説家。大阪府大阪市の出身。早稲田大学英文科を中退。

吉川英治(よしかわ・えいじ、1892年~1962年)…小説家。神奈川県横浜市の出身。山内尋常高等小学校を中退。

稲垣足穂(いながき・たるほ、1900年~1977年)…小説家。大阪府大阪市の出身、関西学院普通部を卒業。

やなせたかし(やなせ・たかし、1919年~2013年)…漫画家、絵本作家。高知県の生まれ。東京高等工芸学校図案科(現在の千葉大学工学部総合工学科デザインコース)を卒業。

忌野清志郎(いまわの・きよしろう、1951年~2009年)…ロックミュージシャン。東京都中野区の出身。東京都立日野高等学校を卒業。
羽仁説子(はに・せつこ、1903年~1987年)…教育評論家、社会運動家。東京都の出身。自由学園高等部を卒業。
羽仁進(はに・すすむ、1928年~)…映画監督。東京都の出身。自由学園を卒業。羽仁説子の息子。

川端康成(かわばた・やすなり、1899年~1972年)…小説家。大阪府大阪市の生まれ。茨木市の育ち。東京帝国大学文学部国文学科を卒業。

小泉節子(こいずみ・せつこ、1868年~1932年)…小泉八雲(こいずみ・やくも、1850年~1904年)の妻。島根県松江市の出身。

田山花袋(たやま・かたい、1872年~1930年)…小説家。群馬県館林市の出身。

井伏鱒二(いぶせ・ますじ、1898年~1993年)…小説家。広島県福山市の出身。早稲田大学文学部仏文科を中退。

山村暮鳥(やまむら・ぼちょう、1884年~1924年)…詩人。群馬県高崎市の出身。聖三一神学校(現在の聖公会神学院)を卒業。

柴田錬三郎(しばた・れんざぶろう、1917年~1978年)…小説家。岡山県備前市の出身。慶應義塾大学文学部支那文学科を卒業。

平林たい子(ひらばやし・たいこ、1905年~1972年)…小説家。長野県諏訪市の出身。上諏訪町立諏訪高等女学校(現在の長野県諏訪二葉高等学校)を卒業。
南伸坊(みなみ・しんぼう、1947年~)…イラストレーター、エッセイスト。東京都世田谷区の出身。東京都立工芸高等学校デザイン科を卒業。
つげ義春(つげ・よしはる、1937年~)…漫画家。東京都の出身。
小松左京(こまつ・さきょう、1931年~2011年)…小説家。大阪府大阪市の出身。京都大学文学部を卒業。
赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい、1937年~2014年)…芸術家、小説家。神奈川県横浜市の生まれ。大分県、愛知県で育つ。武蔵野美術大学油絵学科を中退。
村田沙耶香(むらた・さやか、1979年~)…小説家。千葉県印西市の出身。玉川大学文学部を卒業。
山田詠美(やまだ・えいみ、1959年~)…小説家。東京都板橋区の生まれ。日本各地を転々として育つ。明治大学文学部日本文学科を中退。
町田康(まちだ・こう、1962年~)…小説家、ミュージシャン。大阪府堺市の出身。大阪府立今宮高等学校を卒業。
穂村弘(ほむら・ひろし、1962年~)…歌人、エッセイスト。北海道札幌市の生まれ。神奈川県、愛知県の育ち。上智大学文学部英文学科を卒業。
野間清治(のま・せいじ、1878年~1938年)…講談社の創業者。群馬県桐生市の出身。東京帝国大学臨時教員養成所を卒業。
下中弥三郎(しもなか・やさぶろう、1878年~1961年)…平凡社の創業者。兵庫県丹波篠山市の出身。
佐藤義亮(さとう・よしすけ、1878年~1951年)…新潮社の創業者。秋田県仙北市の出身。哲学館(現在の東洋大学)を卒業。
石川武美(いしかわ・たけよし、1887年~1961年)…主婦の友社の創業者。大分県宇佐市の出身。大分県立宇佐中学校(現在の大分県立宇佐高等学校)を中退。

菊池寛(きくち・かん、1888年~1948年)…小説家、劇作家。香川県高松市の出身。京都帝国大学文学部英文科を卒業。

立原正秋(たちはら・まさあき、1926年~1980年)…小説家。朝鮮の生まれ。1937年から神奈川県横須賀市で育つ。早稲田大学専門部国文科を中退。

北杜夫(きた・もりお、1927年~2011年)…小説家、精神科医。東京都港区の出身。東北大学医学部を卒業。

石川啄木(いしかわ・たくぼく、1886年~1912年)…歌人。岩手県盛岡市の出身。岩手県立盛岡中学校(現在の盛岡第一高等学校)を中退。

金田一京助(きんだいち・きょうすけ、1882年~1971年)…言語学者、民俗学者。岩手県盛岡市の生まれ。東京帝国大学文科大学言語学科を卒業。

吉屋信子(よしや・のぶこ、1896年~1973年)…小説家。新潟県新潟市の生まれ。栃木高等女学校(現在の栃木県立栃木女子高等学校)を卒業
宇野千代(うの・ちよ、1897年~1996年)…小説家。山口県岩国市の出身。岩国高等女学校(現在の山口県立岩国高等学校)卒業
壺井栄(つぼい・さかえ、1899年~1967年)…小説家。香川県小豆郡小豆島町の出身。内海高等小学校を卒業。
森敦(もり・あつし、1912年~1989年)…小説家。長崎県長崎市の生まれ。朝鮮・京城の育ち。第一高等学校(現在の東京大学教養学部)を中退。

山田風太郎(やまだ・ふうたろう、1922年~2001年)…小説家。兵庫県養父市の出身。東京医科大学を卒業。

幸田文(こうだ・あや、1904年~1990年)…小説家。東京都墨田区の出身。女子学院高等科を卒業。

坂口安吾(さかぐち・あんご、1906年~1955年)…小説家。新潟県新潟市の出身。東洋大学印度哲学倫理学科第二科を卒業。

谷崎潤一郎(たにざき・じゅんいちろう、1886年~1965年)…小説家。東京都中央区の出身。東京帝国大学文学部国文学科を中退。

江戸川乱歩(えどがわ・らんぽ、1894年~1965年)…小説家。三重県名張市の生まれ。愛知県名古屋市の育ち。早稲田大学政治経済学部を卒業。

小林多喜二(こばやし・たきじ、1903年~1933年)…小説家。秋田県大館市の生まれ、北海道小樽市の育ち。小樽高等商業学校(現在の小樽商科大学)を卒業。

織田作之助(おだ・さくのすけ、1913年~1947年)…小説家。大阪府大阪市の出身。第三高等学校(現在の京都大学教養部)文科甲類を中退。

遠藤周作(えんどう・しゅうさく、1923年~1996年)…小説家。東京都豊島区の生まれ。満州の育ち。慶応義塾大学文学部仏文学科を卒業。

池波正太郎(いけなみ・しょうたろう、1923年~1990年)…小説家。東京都台東区の出身。西町小学校を卒業。

有吉佐和子(ありよし・さわこ、1931年~1984年)…小説家。和歌山県和歌山市の生まれ。インド、東京、和歌山の育ち。東京女子大学短期大学部英語科を卒業。

赤塚不二夫(あかつか・ふじお、1935年~2008年)…漫画家。満州国の生まれ。奈良県大和郡山市や新潟県新潟市で育つ。四ツ合中学校(現在の新潟市立潟東中学校)を卒業。

正宗白鳥(まさむね・はくちょう、1879年~1962年)…小説家、劇作家。岡山県備前市の出身。東京専門学校(現在の早稲田大学)文学科を卒業。

葛西善蔵(かさい・ぜんぞう、1887年~1928年)…小説家。青森県弘前市の出身。哲学館大学(現在の東洋大学)大学部第二科普通講習科を中退。

白洲正子(しらす・まさこ、1910年~1998年)…随筆家。東京都千代田区の出身。学習院女子部初等科を修了。アメリカのハートリッジ・スクールを卒業。聖心語学校(現在の聖心インターナショナルスクール)を中退。

鶴見俊輔(つるみ・しゅんすけ、1922年~2015年)…哲学者、評論家。東京都港区の出身。ハーバード大学を卒業。

吉行淳之介(よしゆき・じゅんのすけ、1924年~1994年)…小説家。岡山県岡山市の生まれ。東京都の育ち。東京大学文学部英文科を中退。

野坂昭如(のさか・あきゆき、1930年~2015年)…小説家。神奈川県鎌倉市の生まれ。兵庫県神戸市の育ち。早稲田大学第一文学部仏文学科を中退。

石原慎太郎(いしはら・しんたろう、1932年~2022年)…小説家、政治家。兵庫県神戸市の生まれ。北海道小樽市、神奈川県逗子市で育つ。一橋大学法学部を卒業。

佐野洋子(さの・ようこ、1938年~2010年)…絵本作家。中国・北京の生まれ。静岡県静岡市で育つ。武蔵野美術大学デザイン科を卒業。

魔夜峰央(まや・みねお、1953年~)…漫画家。新潟県新潟市の出身。大阪芸術大学を中退。

北野武(きたの・たけし、1947年~)…映画監督、コメディアン。東京都足立区の出身。明治大学工学部機械工学科を中退。

村上春樹(むらかみ・はるき、1949年~)…小説家。京都府京都市伏見区の生まれ。兵庫県西宮市、芦屋市の育ち。早稲田大学第一文学部演劇専修を卒業。

角田光代(かくた・みつよ、1967年~)…小説家。神奈川県横浜市の出身。早稲田大学第一文学部文芸専修を卒業。

中島らも(なかじま・らも、1952年~2004年)…小説家、劇作家。兵庫県尼崎市の出身。大阪芸術大学芸術学部放送学科を卒業。

山本周五郎(やまもと・しゅうごろう、1903年~1967年)…小説家。山梨県大月市の生まれ。東京都北区、神奈川県横浜市で育つ。横浜市立尋常西前小学校を卒業。

石川淳(いしかわ・じゅん、1899年~1987年)…小説家。東京都台東区の出身。東京外国語学校(現在の東京外国語大学)仏語部を卒業。

田辺聖子(たなべ・せいこ、1928年~2019年)…小説家。大阪府大阪市の出身。樟蔭女子専門学校(現在の大阪樟蔭女子大学)国文科を卒業。

『お金本』の要約・感想

  • 夏目漱石が抱えた創作と評価のジレンマ
  • 草野心平と宮沢賢治の心温まる(?)金銭事情
  • 石ノ森章太郎の尽きない活字への渇望
  • やなせたかしが語る「儲け」のシンプルで深い本質
  • 柴田錬三郎の譲れない矜持と生活
  • 文壇人所得番付表から見える作家たちの栄枯盛衰
  • 『お金本』の多面的な魅力
  • 編集の妙が生み出す新たな発見
  • お金と歴代のクリエイターたちの関係性から学ぶ

お金という、生きていく上で避けては通れないテーマ。

それは時に私たちを悩ませ、時に喜びをもたらし、そして時に人間の本質を映し出す鏡ともなる。

今回紹介する一冊は、そんな「お金」を切り口に、様々な時代の、様々な立場の人々の言葉を集めたアンソロジー、左右社の『お金本』である。

本書を開けば、誰もが知る文豪から、現代のクリエイターまで、彼らが「お金」とどう向き合い、何を感じ、何を語ったのか、その赤裸々な記録に触れることができる。

それは単なる金銭事情の暴露ではなく、彼らの生き様、創作の苦悩、そして時代の空気までもが生々しく伝わってくる貴重な証言集と言えるだろう。

夏目漱石が抱えた創作と評価のジレンマ

まず、本書の冒頭近くに登場するのは、日本近代文学の巨匠、夏目漱石(なつめ・そうせき、1867年~1916年)である。

彼の「文士の生活」という文章には、創作を生業とすることの根源的な葛藤が記されている。

一体書物を書いて売るといふ事は、わたしは出来るならしたくないと思ふ。売るとなると、多少慾が出て来て、評判を良くしたいとか、人気を取りたいとか云ふ考へが知らずゝに出て来る。品性が、それから書物の品位が、幾らか卑しくなり勝ちである。理想的に云へば、自費で出版して、同行者に只で頒つと一番良いのだが、私は貧乏だからそれが出来ぬ。(P.18「Ⅰ章 俺たちに金はない!:夏目漱石 文士の生活」)

漱石ほどの文豪であっても、作品が商品として流通し、評価にさらされることに対して、これほどまでに繊細な感情を抱いていたというのは、少々意外に感じるかもしれない。

作品を売ることで生じる「慾」、つまりは他者の評価や人気を気にしてしまう心。

それが自身の品性や作品の品位を損なうのではないかという恐れ。これは、現代を生きるクリエイターや表現者にとっても、深く共感できる悩みではないだろうか。

漱石は「自費で出版して、同行者に只で頒つと一番良い」と理想を語る。

しかし、現実は「貧乏だからそれが出来ぬ」と続く。

この一文には、理想と現実の狭間で揺れ動く、人間・夏目漱石の姿が垣間見える。

彼が生きた時代の文士という職業の経済的基盤や、当時の社会における芸術家の立場について、改めて考えさせられる。

彼がどのような生活水準を望み、そして実際にどのような生活を送っていたのか、その詳細まではこの一節からはうかがい知れない。

だが、少なくとも金銭的な制約が彼の創作活動や精神に少なからぬ影響を与えていたことは想像に難くない。

この正直な吐露は、『お金本』という書籍のテーマを象徴する一つであり、読者を引き込む力を持っている。

草野心平と宮沢賢治の心温まる(?)金銭事情

次に紹介するのは、詩人・草野心平(くさの・しんぺい、1903年~1988年)の「放浪時代」からのエピソードである。

そこには、同じく詩人であり童話作家でもある宮沢賢治(みやざわ・けんじ、1896年~1933年)との、どこかユーモラスで、そして心温まる交流が描かれている。

考えたあげく私は未知の宮沢賢治にあててコメ一ピョウタノムという電報をうった。(P.51「Ⅰ章 俺たちに金はない!:草野心平 放浪時代」)

この一文だけで、当時の草野の切羽詰まった状況と、彼のどこか大胆で憎めない性格が伝わってくるようだ。

「未知の」相手にいきなり米一俵を無心する電報を打つというのは、常識的に考えれば無謀とも言える行動だろう。

草野は、宮沢賢治がアメリカ式の大きな農場を経営していると勘違いしていたらしい。この誤解が、この奇想天外な行動の一因となったわけだが、このエピソードの面白さはこれだけにとどまらない。

電報を受け取った宮沢賢治の対応がまた素晴らしい。

彼は実際に米を送ることはできなかったものの、代わりに分厚い造園学の本を送り、「これを処分して米に換えてくれ」という手紙を添えてきたという。

この宮沢の行動からは、彼の生真面目で誠実な人柄、そして同時代の芸術家に対する深い共感と支援の心が感じられる。

自分の持ち物の中で最も価値がありそうなものを提供し、相手の窮状を救おうとする姿は、まさに宮沢賢治作品に流れる自己犠牲の精神と重なる。

この逸話は、当時の文人たちの経済的な困窮ぶりを伝えるとともに、そんな中でも失われることのなかった人間の温かさや、芸術家同士の絆のようなものを感じさせてくれる。

草野心平のどこかコミカルな大胆さと、宮沢賢治の愚直なまでの優しさ。

二人の対照的な個性が織りなすこのエピソードは、『お金本』の中でも特に印象深く、読者の心に温かい灯をともしてくれるだろう。

また、宮沢賢治が理想としていた羅須地人協会での活動も、決して経済的に恵まれたものではなかったことを考えると、彼の行動の重みがより一層増して感じられる。

石ノ森章太郎の尽きない活字への渇望

「漫画の王様」や「漫画の帝王」とも称される石ノ森章太郎(いしのもり・しょうたろう、1938年~1998年)。

彼の作品群は『サイボーグ009』『仮面ライダー』シリーズをはじめとして、多岐にわたり、その想像力の豊かさと圧倒的な仕事量には驚かされるばかりである。

そんな彼の創作の源泉の一つが垣間見えるエピソードが、『お金本』には収録されている。

……おまけに
ボクは――
活字症候群の、

――かなりの
重症患者だった。
つまり、一日一善……
いや一日一冊、本を
読まない
というタチ………(P.71「Ⅰ章 俺たちに金はない!:石ノ森章太郎 ぼくの部屋にはベートーベンのデス・マスクがあった」)

上記は漫画の二つのコマに書かれていた文章を引用したものである。

自らを「活字症候群の重症患者」と称し、「一日一冊、本を読まないといられない」と語る石ノ森。これは単なる読書好きというレベルを超えた、まさに渇望と呼ぶにふさわしい状態だろう。

この漫画の一コマで例として早川書房のミステリーが描かれていることから、彼の読書の幅広さも推測できる。

この驚異的なインプットが、彼の創作活動にどれほど大きな影響を与えたかは想像に難くない。

物語のアイデア、キャラクター造形、世界観の構築など、あらゆる面で彼の膨大な読書体験が活かされていたことだろう。

読むスピードもさることながら、読んだ内容を知識として吸収し、自らの創作へと昇華させる能力も並外れていたに違いない。

このエピソードは、石ノ森章太郎という稀代のクリエイターの、尽きることのない知的好奇心とエネルギーを感じさせると同時に、何かを生み出すためには、まず膨大な何かを吸収することの重要性をも示唆しているように思える。

彼の作品に触れたことがある読者ならば、この「活字中毒」という言葉に、深く頷かされるのではないだろうか。

お金がなくとも、本さえあれば満たされるという、ある種の幸福な精神状態がそこにはあったのかもしれない。

やなせたかしが語る「儲け」のシンプルで深い本質

『アンパンマン』の作者として、世代を超えて多くの人々に愛されるやなせたかし(やなせ・たかし、1919年~2013年)。

彼の作品は、愛と勇気、そして他者への優しさに満ち溢れている。そんな彼が語る「お金儲けの原則」は、非常にシンプルでありながら、深い含蓄に満ちている。

お金持になれる正しい原則は良心的な面白い仕事をすることです。(P.99「Ⅱ章 お金 vs プライド:やなせたかし 金がもうかる正しい原則」)

「良心的な面白い仕事をすること」。これほどまでに簡潔に、そして的確に仕事の本質を捉えた言葉があるだろうか。

「良心的」とは、仕事そのものに対して誠実であること、提供するサービスや商品の価格設定が適正であること、そして何よりも顧客に対して正直であることを意味するだろう。

そして「面白い」とは、自分自身が興味を持ち、情熱を傾けられる仕事であると同時に、それが他者の興味を引き、社会にとって価値のあるものであることを指すのではないだろうか。

この言葉には、小手先のテクニックや短期的な利益追求ではなく、長期的な信頼と成功を築くための普遍的な真理が込められているように感じられる。

特に、長年にわたり子どもたちに夢を与え続けてきた、やなせたかしが語るからこそ、その言葉には圧倒的な説得力が伴う。

お金を稼ぐことと、良心的に、そして面白く働くこと。

この二つは決して矛盾するものではなく、むしろ深く結びついているのだという彼の哲学は、日々の仕事に追われる現代人にとっても、改めて自らの働き方を見つめ直す良いきっかけを与えてくれるだろう。

それは、単に経済的な豊かさを追求するだけでなく、仕事を通じて社会に貢献し、自己実現を果たすという、より本質的な豊かさへの道しるべとも言える。

柴田錬三郎の譲れない矜持と生活

『眠狂四郎』シリーズなどで知られる人気作家、柴田錬三郎(しばた・れんざぶろう、1917年~1978年)。

彼の作品には、ニヒルで孤高なヒーローが多く登場するが、彼自身もまた、強いプライドと独自の美学を持った人物だったようだ。

『お金本』に収録された「戦後十年」という文章からは、その一端がうかがえる。

のみならず、私は、絶対に、ただの一度も、大手出版社に、原稿の持ち込みをしなかった。頭を下げるのがイヤだったからである。(P.127「Ⅲ章 マネー、マネー、マネー:柴田錬三郎 戦後十年」)

この一文は、柴田錬三郎という作家の気骨を端的に示している。

「頭を下げるのがイヤだった」。そのために、当時どれほど生活が困窮していようとも、自ら出版社に原稿を持ち込むことはしなかったという。

彼はまた、知人に借金をしたことも一度もなかったと伝えられている。

妻の入院費用や娘の私立学校の学費など、生活のためには多額の資金が必要だったはずだが、それでも彼は自身の矜持を貫き通した。

このような生き方は、ある意味で不器用であり、また周囲に理解されにくい側面もあったかもしれない。しかし、この強烈な自尊心こそが、彼の作品に独特の緊張感と魅力を与えていたのかもしれない。

経済的な安定よりも、精神的な独立と尊厳を重んじるその姿勢は、現代社会においては希有なものと言えるかもしれないが、だからこそ強く印象に残る。

柴田錬三郎の生き様は、お金や名声といったものに振り回されることなく、自分自身の価値観を貫くことの厳しさと尊さを教えてくれる。

ただ、彼が比較的若くして亡くなっていることを考えると、そのストイックなまでの生き方が健康に影響しなかったのか、という点も気にかかるところではある。

文壇人所得番付表から見える作家たちの栄枯盛衰

『お金本』の巻末には、非常に興味深い資料が収録されている。

それは「文壇人所得番付表」である。昭和26年度(1951年度)から昭和50年度(1975年度)までの期間、年度は飛び飛びではあるものの、8年度分の作家の所得トップ10が、その金額とともに、ランキング形式で掲載されているのだ。

この番付表を眺めていると、当時の文壇の様相や、作家という職業の社会的な位置づけ、そして時代の移り変わりといったものが透けて見えてくるようで、実に面白い。

例えば、谷崎潤一郎(たにざき・じゅんいちろう、1886年~1965年)や、吉川英治(よしかわ・えいじ、1892年~1962年)といった大家が常に上位に名を連ねている一方で、松本清張(まつもと・せいちょう、1909年~1992年)や、司馬遼太郎(しば・りょうたろう、1923年~1996年)といった、後に国民的作家となる人々がランキングを駆け上がってくる様子も見て取れる。

柴田錬三郎も、その人気と実力を示すように、長年にわたりトップ10の常連である。

また、北杜夫(きた・もりお、1927年~2011年)や、五木寛之(いつき・ひろゆき、1932年~)といった、世代の新しい作家たちの名前も登場し、文壇の新陳代謝を感じさせる。

他にも、山岡荘八(やまおか・そうはち、1907年~1978年)、山田風太郎(やまだ・ふうたろう、1922年~2001年)、舟橋聖一(ふなはし・せいいち、1904年~1976年)、井上靖(いのうえ・やすし、1907年~1991年)、川口松太郎(かわぐち・まつたろう、1899年~1985年)など、錚々たる名前が並ぶ。

一方で、これだけの高額所得を得ていた作家たちの中にも、現代では必ずしもその名前が広く知られていない人物も含まれていることに気づかされる。

これは、作家という職業の栄枯盛衰の激しさを示すと同時に、文学史における評価と、その時々の人気や収入とが必ずしも一致しないという現実をも物語っている。

そして何よりも、作家の所得がこのように公にされ、番付表として発表されていたという事実に驚かされる。

これは、当時の作家という職業が、現代とは比較にならないほど社会的な注目を浴び、一種のスター的な存在として見なされていたことの証左であろう。

プライバシーという観点からは議論の余地があるかもしれないが、歴史的資料として、また当時の文化状況を知る手がかりとして、この所得番付表は非常に貴重なものと言える。

『お金本』の多面的な魅力

『お金本』の魅力は、個々のエピソードの面白さだけに留まらない。

本書はオムニバス形式で編まれているため、実に多様な人物の、多様な「お金」との関わり方に触れることができる。

それは、読者自身の金銭感覚や価値観を相対化し、新たな視点を与えてくれる貴重な体験となるだろう。

例えば、本書を通じて、これまで名前は知っていても作品に触れる機会のなかった作家や、あるいは全く知らなかった人物との出会いが生まれるかもしれない。

私としては、宇野千代(うの・ちよ、1897年~1996年)や、佐野洋子(さの・ようこ、1938年~2010年)といった作家の文章に初めて触れて、好感を持った。

他にも気になった作家や初めて読んだ作家も多かったので、新鮮な刺激を受けたのも事実である。

きっと読者それぞれに、新たな発見があるはずだ。そうした出会いは、読書の世界をさらに豊かに広げてくれるだろう。

編集の妙が生み出す新たな発見

さらに特筆すべきは、その構成の巧みさである。

例えば、ロックミュージシャン・忌野清志郎(いまわの・きよしろう、1951年~2009年)の文章の後に、彼の母親が新聞に寄せた人生相談が掲載されているといったユニークな構成も見られる。

また、生活の困窮を歌ったことで知られる石川啄木(いしかわ・たくぼく、1886年~1912年)の文章の次に、彼の親友であり、その才能を認め支援し続けた言語学者・金田一京助(きんだいち・きょうすけ、1882年~1971年)の文章が配置されている。

このような配列によって、二人の関係性や、啄木の苦悩、そしてそれを見守った金田一の思いなどが、より立体的に浮かび上がってくる。

こうした編集者の意図を感じさせる配置は、それぞれの文章を単独で読むのとはまた違った味わいを生み出し、読者に新たな気づきや解釈の可能性を与えてくれる。

それはまるで、巧みにキュレーションされた展示会を巡るような知的な興奮を伴う読書体験と言えるだろう。

お金と歴代のクリエイターたちの関係性から学ぶ

『お金本』は、単にお金にまつわる興味深いエピソードを集めた本というだけではない。

それは、人間の生々しい感情、創作の現場のリアル、そして時代そのものの空気を色濃く映し出す、多面的な魅力に溢れた一冊である。

夏目漱石の葛藤、草野心平と宮沢賢治の温かい交流、石ノ森章太郎の知識欲、やなせたかしの仕事哲学、柴田錬三郎のプライド、そして文壇人たちの所得。

これら全てが、「お金」というフィルターを通して、私たちに多くを語りかけてくる。

この本を手に取ることで、読者はきっと、歴史上の偉人や著名なクリエイターたちを、より身近な存在として感じることができるだろう。

そして同時に、自らのお金との向き合い方や、人生において何を大切にしたいのかという根源的な問いについて、改めて深く考えるきっかけを得られるに違いない。

情報が溢れ、価値観が多様化する現代において、先人たちが残した「お金」を巡る言葉の数々は、私たちにとって貴重な道しるべとなり得る。

ぜひ一度、『お金本』を開き、そこに綴られた無数の声に耳を傾けてみてほしい。きっと、あなた自身の人生を豊かにする、何かしらの発見があるはずである。

書籍紹介

関連書籍

関連スポット

漱石山房記念館

東京都新宿区早稲田南町にある夏目漱石を記念した博物館。夏目漱石は新宿の生まれ育ちで、1916年に亡くなるまでの9年間を現在の新宿区早稲田南町で過ごした。

公式サイト:漱石山房記念館

前橋文学館:萩原朔太郎

前橋文学館は群馬県前橋市にある文学館。常設展示室として、朔太郎展示室がある。

公式サイト:前橋文学館

萩原朔太郎記念館

萩原朔太郎記念館は、群馬県前橋市にある萩原朔太郎の文化施設。

公式サイト:萩原朔太郎記念館

泉鏡花記念館

石川県金沢市下新町にある泉鏡花の文学館。生家跡に建つ邸宅を増築、改修した施設。

公式サイト:泉鏡花記念館

北原白秋記念館

北原白秋記念館は、福岡県柳川市にある北原白秋の文化施設。生誕百年の1985年に開館。

公式サイト:北原白秋記念館

子規記念博物館

子規記念博物館は、正岡子規の出身地である愛媛県松山市にある文化施設。

公式サイト:子規記念博物館

山頭火ふるさと館

種田山頭火の生れた山口県防府市(ほうふし)にある文化施設。

公式サイト:山頭火ふるさと館

報恩寺:種田山頭火

1924年に種田山頭火が住み込んだ熊本県熊本市中央区にある曹洞宗の寺院。

種田山頭火が出家得度した耕畝の名前の句碑がある。実際に参拝したことがある。非常にコンパクトな寺院であり、コアなファン以外には積極的にはオススメはできないかも。

公式サイトは特に無い。

瑞泉寺・味取観音堂:種田山頭火

1925年に種田山頭火が堂守となった熊本県熊本市北区にある曹洞宗の寺院。

公式サイトは特に無い。

其中庵:種田山頭火

1932年に種田山頭火が移り住んだ山口県山口市小郡にある庵。近くには其中庵休憩所も。

実際に訪問したことがある。新山口駅から、のんびりと散歩に良い距離。小高い丘の上で、町並みを眺望できる場所。

公式サイト:其中庵

一草庵:種田山頭火

愛媛県松山市御幸にある種田山頭火の終焉の地。1939年に結庵、後に一草庵と呼ばれる。

公式サイト:一草庵

武者小路実篤記念館

武者小路実篤記念館は、武者小路実篤が1955年から1976年まで晩年の20年間を過ごした東京都調布市の邸宅の隣接した土地にある文化施設。

公式サイト:武者小路実篤記念館

室生犀星記念館(石川)

室生犀星記念館は、生家跡に建つ室生犀星の文化施設。

実際に訪問したことがある。吹き抜けがあったり、庭があったり、とても上品な雰囲気の施設。

公式サイト:室生犀星記念館

室生犀星記念館(長野)

室生犀星記念館は、長野県北佐久間郡軽井沢町にある室生犀星の文化施設。春から秋までの期間限定で開館。入館料は無料。

公式サイト:室生犀星記念館

草野心平記念文学館

草野心平記念文学館は、草野心平の出身である福島県いわき市にある文化施設。

公式サイト:草野心平記念文学館

石ノ森章太郎ふるさと記念館

石ノ森章太郎ふるさと記念館は、石ノ森章太郎の出身地である宮城県登米市にある記念館。

公式サイト:石ノ森章太郎ふるさと記念館

石ノ森萬画館

石ノ森萬画館は、宮城県石巻市にある石ノ森章太郎の記念館。石巻市は、登米市の出身地の石ノ森章太郎が中高生時代に2~3時間掛けて映画館に通った場所であり、第二の故郷としていた。

公式サイト:石ノ森萬画館

太宰治記念館「斜陽館」

青森県五所川原市金木町にある太宰治の生家を利用し記念館。

公式サイト:太宰治記念館「斜陽館」

吉川英治記念館

吉川英治記念館は、東京都青梅市柚木町にある吉川英治の文化施設。

公式サイト:吉川英治記念館

やなせたかし記念館

やなせたかし記念館は、高知県香美市にある、やなせたかしの美術館。「アンパンマンミュージアム」や「詩とメルヘン絵本館」などから構成される複合施設。

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川端康成文学館は、川端康成が幼少期を過ごした大阪府茨木市にある文学館。著書や遺品、書簡など約400点を展示。

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湯沢町歴史民俗資料館・雪国館:川端康成

湯沢町歴史民俗資料館・雪国館は、新潟県南魚沼郡湯沢町にある文化施設。湯沢が舞台となった川端康成の小説『雪国』と雪国である湯沢の暮らしや歴史を中心とした展示をする。

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田山花袋記念文学館

群馬県館林市城町にある田山花袋を記念した文学館。

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ふくやま文学館は、広島県福山市にある文化施設。井伏鱒二をはじめとする福山市にゆかりの文学者たちを顕彰。

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平林たい子記念館

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菊池寛記念館

菊池寛記念館は、菊池寛の出身地である香川県高松市にある記念館。サンクリスタル高松の3階にある。1・2階は高松市中央図書館、4階は高松市歴史資料館。

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岩手県盛岡市渋民にある石川啄木を記念した文学館。

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壺井栄文学館は、香川県小豆郡小豆島町の二十四の瞳映画村内にある壺井栄の文学館。

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山田風太郎記念館

山田風太郎記念館は、兵庫県養父市関宮にある山田風太郎の文化施設。

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谷崎潤一郎記念館

兵庫県芦屋市伊勢町にある谷崎潤一郎の記念館。

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遠藤周作文学館

遠藤周作文学館は、長崎県長崎市にある遠藤周作の文化施設。

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池波正太郎記念文庫

池波正太郎記念文庫は、東京都台東区立中央図書館にある池波正太郎の文化施設。

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池波正太郎真田太平記館

池波正太郎真田太平記館は、長野県上田市中央にある文化施設。

公式サイト:池波正太郎真田太平記館

有吉佐和子記念館

有吉佐和子記念館は、和歌山県和歌山市伝法橋南ノ丁にある有吉佐和子の文化施設。

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武相荘:白洲次郎・白洲正子の旧宅

武相荘(ぶあいそう)は、東京都町田市にある実業家・白洲次郎(しらす・じろう、1902年~1985年)と、白洲正子の夫婦の旧邸宅を利用した記念館、資料館。

公式サイト:武相荘

吉行淳之介文学館

吉行淳之介文学館は、静岡県掛川市にある吉行淳之介の文学館。

公式サイト:吉行淳之介文学館

田辺聖子文学館

田辺聖子文学館は、大阪府東大阪市の大阪樟蔭女子大学内にある田辺聖子の文学館。田辺聖子は現在の大阪樟蔭女子大学の卒業生。

公式サイト:田辺聖子文学館