『僕は君たちに武器を配りたい』瀧本哲史

瀧本哲史の略歴

瀧本哲史(たきもと・てつふみ、1972年~2019年)
経営コンサルタント。投資家。教育者。
麻布中学校・高等学校、東京大学法学部を卒業。
東京大学大学院法学政治学研究科助手やマッキンゼー・アンド・カンパニーなどを経て、京都大学産官学連携センターの客員准教授も務める。

『僕は君たちに武器を配りたい』の目次

はじめに
第1章 勉強できてもコモディティ
第2章 「本物の資本主義」が日本にやってきた
第3章 学校では教えてくれない資本主義の現在
第4章 日本人で生き残る4つのタイプと、生き残れない2つのタイプ
第5章 企業の浮沈のカギを握る「マーケター」という働き方
第6章 イノベーター=起業家を目指せ
第7章 本当はクレイジーなリーダーたち
第8章 投資家として生きる本当の意味
第9章 ゲリラ戦のはじまり

概要

2011年9月21日に第一刷が発行。講談社。296ページ。ハードカバー。127mm×188mm。四六判。

大学生もしくは、20代の若者をメインに想定した日本社会で生き抜くための考え方や行動についての指針を示す書籍。

9つの章に分かれているが、要所要所で「ここまでに手に入れた『武器』」として、まとめがある構成。

明治維新後の動乱期の日本から、現在の国内外の社会やビジネスの変容を概観できるのも特徴。

本のカバー全体に、どのような内容が記載されているのか、事柄が印字してあるので、そこで確認してみるのも良いかも。

若者向けではあるが、全世代にとっても非常に勉強になる書籍。

感想

既に三回は読んでいるかと思う『僕は君たちに武器を配りたい』

どれほど、自分自身の行動や思考に落とし込めているかは分からないが。

資本主義の本質を勉強できる一冊。さまざまな分野の人物が紹介されているのも特徴である。

自分が気になった人物、知らなかった人物を何人かを以下に列挙。

フレデリック・ウィンズロー・テイラー(Frederick Winslow Taylor、1856年~1915年)…アメリカ合衆国の技術者、経営学者。科学的管理法の発案者で、現代においては「科学的管理法の父」と称される人物。

ジョー・フロム(Joseph Harold “Joe” Flom、1923年~2011年)…「企業の敵対的買収」を専門とするビジネスを作り出したアメリカの弁護士。

ジョン・ウッド(John Wood、1964年~)…非営利団体ルーム・トゥ・リードの創設者。アメリカ人。第三世界や発展途上国の子供たちに、本の寄贈や学校設立、図書館やコンピュータルームの設置などの活動をする。

ジョン・ウッドの著作には、『マイクロソフトでは出会えなかった天職』『僕の「天職」は7000人のキャラバンになった』がある。こちらもオススメ。

また、投資家的な視点に立つ事も大切だと主張。

自分の時間と労力、そして才能を、何につぎ込めば、そのリターンとしてマネタイズ=回収できるのかを真剣に考えよ、ということなのだ。(P.7「はじめに」)

上記のように「はじめに」でも書かれている。

また「第8章 投資家として生きる本当の意味」でも、投資家のウォーレン・エドワード・バフェット(Warren Edward Buffett、1930年~)を紹介しながら詳細を解説している。

様々な面で示唆に富む書籍である。

瀧本哲史が好きな人や改めて仕事への向き合い方、今後の生き方を考えたい時に読むと良いオススメの著作である。

書籍紹介

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