『最新研究からわかる学習効率の高め方 第1巻』ふろむだ

ふろむだの略歴

ふろむだ(ふろむだ、生年不詳)
複数の企業の創業者。その内の一社は上場。
ブログ「分裂勘違い君劇場」の著者。
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』の著者。

『最新研究からわかる学習効率の高め方 第1巻』の目次

はじめに
カーピキー2008実験
被験者
学習素材
学習方法
学習スケジュールと実験条件
実験結果
主観的な知識習得量
学習効果が高ければ、それでいいのか?
学習曲線
学習錯覚
もう一つの実験条件
結言
具体的な学習方法への落とし込み
「まとめ」について
著者プロフィール
本書について
本書の特徴
本書のコンセプト
全巻読まないといけないの?
対象読者
一般学習法と英語学習法
本書の英語学習法の特徴
他の英語学習法の本との違い
本書の構成
本書の利用規約
目次付きPDF
たくさんスクロールするのが嫌な人は、本書を買わないで下さい
2つの学習効率向上方法
「答えだけ知りたい人」は本書を読まないで下さい
本書の入手方法
参考文献
イラスト等
スペシャルサンクス

概要

2020年10月4日に第一刷が発行。PDFで、77ページ。

題名で説明している通り、最新の研究を比較検討しながら、学習効率を高めるための方法を考察していく本、全5巻の第1巻。

作品販売サイト「BOOTH」や、著者のブログ「分裂勘違い君劇場」で、無料で読むことができる。

Amazonでは、99円でkindle版のみが販売。

第1巻は、「カーピキー2008実験」について。その実験は、認知心理学者のカーピキー(Jeffrey D. Karpicke)とロディガー(Henry L. Roediger III、1947年~)が実施したもの。その概要と解説がPDFで、46ページ分。

「著者プロフィール」以降は、第2巻~第5巻の概要や解説、注意事項など。PDFで、32ページ分。

「最新研究からわかる学習効率の高め方」はシリーズものであり、全5巻。名前が長いので通称「学習効率本」とも呼ばれる。

また派生編もある。

『最新研究からわかる学習効率の高め方 Anki巻』
『思考の速度でパソコンを使う技術』
『のどかによるキー操作高速化技法』
『FKN』(※ソフトウェア)

全て、作品販売サイト「BOOTH」で購入が可能。

感想

最初は『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』をネットで知って、興味を持ったので読んでみた。

発売してから結構、時間は経っていたけれど。

感想としては、読みやすい文章と分かりやすい構成で、面白かった。

その流れで、『最新研究からわかる学習効率の高め方 第1巻』を読んでみた。無料だったのも大きな理由の一つだけれど。

なるほど、と納得して、第1巻だけで、第2巻以降は読まずに終わった。

そこから、さらに時間を経て、資格取得や英語など改めて勉強や学習について、再考する機会があり、『学習効率本』の存在を思い出す。

何となく、第1巻を読み返し、ついでに「利用規約」も読んでみる。

なかなか壮大な設計で驚愕。

凄いじゃん!

と思って、第2巻を購入し読み進める。

結局、第5巻まで購入し、読み終える。

勢いそのまま、派生編の『最新研究からわかる学習効率の高め方 Anki巻』『思考の速度でパソコンを使う技術』も読了。

残りの派生編とソフトウェアは、一旦保留。

それまでに得た情報量が多過ぎて、自分の頭を整理したかったので。

色々と、自分の生活や将来のことなどを踏まえつつ、方針や準備などを調整。

で、第1巻から、再読開始。そして、終了。

なので、一応、二周はしている。

ということで、第1巻。

ようは、反復【テスト】による記憶の定着効果は、やってる本人は自覚できないのである。(P.21「カーピキー2008実験」)

恐ろしい。

自覚できない。でも、ここではメリットが自覚できない。

行動していれば、知らないうちに効果が出ているということである。

ただ、効果が出ていないと勘違いして、その行動を止めてしまう可能性がある。

そこがかなりの危ないポイント。

オーバーラーニング(over learning)の正体がオーバーテスティング(over testing)である(P.30「カーピキー2008実験」)

「勉強+テスト」を繰り返すことで、良い効果が生まれる。

だが、それは、勉強の方ではなく、テストの方が重要であるというもの。

テストを繰り返すことで、学習の効果が上がったのである。

といった感じの内容が、第1巻の「カーピキー2008実験」の部分で語られる。

残りは『学習効率本』の全体の概要や解説。

「本書について」では、「本書の特徴」や「本書のコンセプト」「対象読者」「本書の構成」なども詳しく書かれている。

その中で、先程、「利用規約」の凄さに少し触れたが、その一端が分かる部分。

ひとり親家庭、障碍者手帳保持者、生活保護家庭などの、特定の条件を満たした方には、一定の条件をもとに、本書を全巻、無料でご利用いただけます。(P.59「本書について:本書の利用規約」)

ということなので、興味のある人は、是非「利用規約」を読んでみてほしい。

正直、私は、本当に内容に驚いた。

と同時に、思わず笑ってしまった部分もある。

「実際、今、この文を読んでいるあなたは、…<中略>…、けっこうレアな人なのです」

という文章。

ここで、取り敢えず、第2巻を購入しようと思った。笑いながら。

加えて、本書の構成と同様に対話形式で、話が進められている。

この辺りも、後の方の巻を読むと意味が分かったりもするんだけれど。

学習法の全般や英語の学習法について、少しでも興味のある人、または教師や福祉関係者などには、非常にオススメの本である。

書籍紹介

作品販売サイト「BOOTH」:『最新研究からわかる学習効率の高め方 第1巻』(無料)

ブログ「分裂勘違い君劇場」:『最新研究からわかる学習効率の高め方 第1巻』(無料)

Amazonの電子書籍kindle版:『最新研究からわかる学習効率の高め方 第1巻』(99円)

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