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ROLAND『君か、君以外か。』内容・感想

ROLAND『君か、君以外か。』表紙

  1. ROLANDのポジティブシンキング
  2. 人間心理の洞察とコミュニケーション
  3. トップを維持する哲学とリーダーシップ
  4. 名言の魅力と影響:ユーモアと自己肯定感

ROLANDの略歴・経歴

ROLAND(ろーらんど、1992年~)
ホスト、実業家。
東京都八王子市の出身。帝京高等学校を卒業。推薦で大学に入学するが数日で中退。ホストの世界に入る。実績を残して、経営側に。更に様々なビジネスに着手。

『君か、君以外か。』の目次

プロローグ
第1章 【ROLAND’s】positive thinking ローランド流 ポジティブシンキング
第2章 【ROLAND’s】business formula ローランド流 仕事論
第3章 【ROLAND’s】theory to be at the top ローランド流 トップの在り方
第4章 【ROLAND’s】minimalism ローランド流 ミニマリズム
第5章 【ROLAND’s】digital detox ローランド流 デジタルデトックス
第6章 【ROLAND’s】own way of life ローランド 俺の生き方
第7章 【ROLAND’s】positive words ポジティブになれる ローランド名言集
エピローグ
電子特典

『君か、君以外か。』の概要・内容

2021年7月8日に第一刷が発行。KADOKAWA。228ページ。

副題は「君へ贈るローランドの言葉」。電子書籍版は、画像の特典付き。

前作『俺か、俺以外か。』の続編的な作品。

前作については、こちら記事「ROLAND『俺か、俺以外か』内容・感想」もご参考に。

『君か、君以外か。』の要約・感想

  • 常識を打ち破るROLAND流ポジティブシンキング
  • ローランドが説く仕事における人間心理の洞察
  • トップを走り続ける者の「強み」と「信頼」
  • ローランド名言集に宿るユーモアと哲学
  • 『君か、君以外か。』が私たちに問いかけるもの

現代社会を生き抜く上で、確固たる自信と揺るがない哲学を持つことは、多くの人が憧れる姿ではないだろうか。

そんな強烈な個性と数々の名言で知られるROLAND(ろーらんど)の著書『君か、君以外か。』は、読む者に強烈なインパクトと、日常を前向きに生きるためのヒントを与えてくれる一冊である。

本書は、ROLANDが自身の経験を通して培ってきた独自の思考法や仕事論、そしてトップであり続けるための哲学を、惜しげもなく披露した作品だ。

彼の言葉は、時にユーモラスでありながらも、本質を突く鋭さに満ちている。

この記事では、『君か、君以外か。』の中から特に印象的な言葉を引用しつつ、その魅力と、我々がそこから何を学び取れるのかを深掘りしていく。

ローランドの有名なセリフは何か、彼の名言にはどのような背景があるのか、そして彼の人間性に迫る情報も交えながら、本書の世界へと誘いたい。

常識を打ち破るROLAND流ポジティブシンキング

前例は調べるものじゃない。なるものなんだ。(P.36「【ROLAND’s】positive thinking ローランド流 ポジティブシンキング」)

この言葉に、ROLANDの生き様が集約されていると言っても過言ではないだろう。

多くの人は、新しいことを始める際に過去の事例を参考にしようとする。もちろん、それはリスクを回避し、効率的に物事を進めるための一つの手段ではある。

しかし、ROLANDは「前例になる」ことを選ぶ。これは、単なる自信過剰から来るものではなく、自らの道を切り拓くという強い意志の表れである。

前例がないということは、誰も足を踏み入れたことのない未開の地を進むということだ。そこには困難や失敗が待ち受けているかもしれない。

しかし、それを乗り越えて初めて見える景色があり、得られる達成感がある。

この考え方は、日々挑戦を続ける人々にとって、大きな勇気を与えてくれるのではないだろうか。自分の考えをしっかりと持ち、既存の枠にとらわれずに新しい価値を創造していく。

それこそが、ROLAND流のポジティブシンキングの神髄なのである。

彼の言葉は、まるで「俺のやり方で道を切り開く」と宣言しているかのようだ。そして、その姿勢こそが、多くの人々を惹きつける魅力となっている。

ローランドが説く仕事における人間心理の洞察

仕事を進める上で、コミュニケーション能力は不可欠である。

特に、相手の言葉の裏に隠された真意を汲み取ることは、円滑な人間関係を築き、ビジネスを成功に導くための重要なスキルと言えるだろう。

ROLANDは、ホストという職業柄、多くの女性と接してきた経験から、その機微を鋭く捉えている。

今考えれば、彼女が何を言いたかったのかわかる。彼女の「もういい」には、「もういい! ……って言ったら、そんなこと言わないでもう一回話し合おうって、私のこと引き止めてね! お願い! 面倒くさいかもしれないけど、私そういうやり取りの中で愛情確認するタイプなのよ。だからその辺、上手い感じにお願いしゃーす」
きっと、こんな意味が込められていたのだろう。(P.60「【ROLAND’s】business formula ローランド流 仕事論」)

この一節は、男女間のコミュニケーションにおける典型的なすれ違いをユーモラスに描いている。

言葉を額面通りに受け取ってしまうと、相手の本当の気持ちを見誤ってしまうことがある。特に、感情的なやり取りにおいては、言葉の裏にある「本音」を探る努力が必要になる。

これは、恋愛関係に限った話ではなく、上司や部下、同僚、取引先との関係においても同様である。

相手の立場や状況を考慮し、言葉の奥にある感情や意図を理解しようと努めることで、より深い信頼関係を築くことができる。

女の子の「もういい」を、何も考えずに額面どおりに受け取り、Uターンして愛想を尽かされないように! 逆に深読みしすぎて訴えられないようにも気をつけて!(笑)(P.61「【ROLAND’s】business formula ローランド流 仕事論」)

ROLANDは、このような人間心理の機微を解説した後、必ずと言っていいほどウィットに富んだ「オチ」を用意している。

これもまた、彼が多くの人々に愛される理由の一つだろう。

深刻になりがちなテーマも、彼の手に掛かれば、笑いと共にスッと心に入ってくる。彼の言葉は、まるで難しい交渉事を軽やかにまとめ上げるプロのビジネスマンのようだ。

人々を楽しませながら、本質を伝える。これがROLAND流のコミュニケーション術なのである。

トップを走り続ける者の「強み」と「信頼」

現代は、変化の激しい時代である。

そのような中で、常にトップランナーとして走り続けるためには、何が必要なのだろうか。

ROLANDは、その答えの一つとして「自分の強みで勝負する」ことの重要性を説いている。

すべての短所を補うには、人生はあまりに短い。自分の強みで勝負するというスタンスも大切だ。(P.89「【ROLAND’s】theory to be at the top ローランド流 トップの在り方」)

この考え方は、USJの売り上げをV字回復させたことで有名なマーケターの森岡毅(もりおか・つよし、1972年~)をはじめ、多くの成功者が提唱していることでもある。

人間誰しも、長所もあれば短所もある。

短所を克服しようと努力することは尊いが、それに固執するあまり、本来持っている強みを生かせないのであれば本末転倒である。

人生は有限であり、すべてのことを完璧にこなすことは不可能に近い。であるならば、自分の得意な分野、情熱を注げる領域で最大限のパフォーマンスを発揮することに集中するべきだ、とROLANDは語る。

これは、自己分析を徹底し、自分の特性を理解した上で、それを最大限に活用するという戦略的な思考に基づいている。

そして、トップに立つ人間にとって不可欠なもう一つの要素が「信頼」である。

特に、人を指導する立場にある者にとって、相手からの信頼なくして、その言葉が心に響くことはないだろう。ROLANDは、自身の経験を基に、信頼関係の重要性を説いている。

ジュニアユース時代の監督は、大切な試合で不甲斐ないミスをしてしまった俺に対して、こう言った。
「お前のミスで負けたのなら、悔いはない」と。
その一言は、どれだけ怒られるよりも、俺の心に響いた。(P.99「【ROLAND’s】theory to be at the top ローランド流 トップの在り方」)

この監督の言葉は、ROLANDに対する深い信頼と期待が込められている。

ミスを犯した選手に対して、叱責するのではなく、その責任を受け止め、それでもなお信頼していることを伝える。

このような言葉を掛けられた選手は、その期待に応えようと、より一層努力するだろう。これは、スポーツの世界に限らず、あらゆる組織におけるリーダーシップにおいて重要な示唆を与えてくれる。

部下や後輩を指導する際、ただ厳しく接するだけでは人は動かない。まずは相手を信頼し、その上で的確なアドバイスや励ましを送ること。

その積み重ねが、強固な信頼関係を築き、チーム全体の成長へと繋がっていくのである。

ローランドの父親である松尾洋一(まつお・よういち)はプロのギタリストであり、その父親からの影響も、彼の独自の価値観形成に少なからず関わっているのかもしれない。

また、ローランドには双子の妹がいると公表されているが、家族構成が彼の人間性にどのような影響を与えたのか、想像を巡らせるのも興味深い。

ローランド名言集に宿るユーモアと哲学

ROLANDの言葉の魅力は、そのポジティブさや本質を突く鋭さだけではない。

時には、常人には理解不能とも思えるようなユーモラスな表現で、聞く者を煙に巻き、そして楽しませる。

それもまた、彼がエンターテイナーとして多くの人々を魅了する理由の一つである。

「そもそも俺は、歯を磨いているんじゃない。俺の歯で、歯ブラシを磨いてやってるんだ」(P.197「【ROLAND’s】positive words ポジティブになれる ローランド名言集」)

この一言は、まさにROLANDならではの世界観が凝縮されている……、かもしれない。

一見すると意味不明なようでいて、そこには絶対的な自信と、物事を常識的な視点からだけでなく、あらゆる角度から捉えようとする彼の姿勢が垣間見える……、かもしれない。

このような言葉に触れると、思わず笑ってしまうと同時に、固定観念に縛られがちな自分の思考をハッとさせられることがある……、かもしれない。

彼の言葉には、日常の些細な出来事さえもエンターテイメントに変えてしまう力があるのだ。まるで、「俺のやり方」は日常のあらゆる場面に適用されるのだとでも言うように。

また、ROLANDは、皮肉やネガティブな言葉に対しても、即座にウィットに富んだ切り返しを見せる。これも、彼がプロフェッショナルとして意識していることの一つだ。

「その逆よりは、いいんじゃない?」
見た目に反して賢いですね、と皮肉を言われて。「皮肉を上手く返すのも、プロの仕事だ」と、本人は語る。(P.198「【ROLAND’s】positive words ポジティブになれる ローランド名言集」)

このような対応は、一朝一夕に身につくものではない。

常に頭をフル回転させ、相手の言葉の意図を瞬時に読み取り、そして最も効果的な言葉を選ぶ。これは、高度なコミュニケーション能力の表れである。

皮肉や高圧的な態度に対して、感情的に反論したり、あるいは萎縮してしまったりするのではなく、ユーモアを交えて余裕を持って対応する。

その姿は、まさにプロフェッショナルそのものである。

彼の言葉の端々には、常に独自の哲学と、それを支える圧倒的な努力、そして何よりも自分自身を信じる力が貫かれている。

それが、いわゆる「ローランドの名言」として、世間に広がっていく理由のひとつなのかもしれない。

『君か、君以外か。』が私たちに問いかけるもの

ROLANDの著書『君か、君以外か。』は、単なる名言集や自己啓発本という枠には収まらない。

そこには、ROLANDという一人の人間が、いかにして自分自身を確立し、多くの人々を魅了する存在となったのか、その軌跡と哲学が赤裸々に綴られている。

前作『俺か、俺以外か。』に続き、本書も非常に面白く、読んでいるうちに自然と前向きな気持ちになれる本である。

彼の言葉は、時に過激で、時に突拍子もないように聞こえるかもしれない。

しかし、その根底には、常に自分自身と真摯に向き合い、高みを目指し続けるストイックな姿勢がある。そして何よりも、人々を楽しませたい、喜ばせたいというエンターテイナーとしての強いプロ意識が感じられる。

本書は、日々の生活に少し疲れた時や、新しいことに挑戦する勇気が欲しい時に、手に取ってみることをお勧めしたい。

ROLANDの言葉は、まるでカンフル剤のように、あなたの心に火を灯し、一歩前に踏み出す力を与えてくれるだろう。

彼の言葉は、読者に対して「君か、君以外か」という究極の問いを投げかけているかのようだ。

それはつまり、その他大勢の誰かとして生きるのか、それとも唯一無二の自分として輝くのか、という選択を迫るものである。

彼の言葉の端々から感じられるのは、揺るぎない自己肯定感と、周囲に対する深い洞察力である。それらは、彼がこれまでの人生で培ってきた経験と、彼自身のたゆまぬ努力の賜物なのだろう。

この本は、読む人によって様々な捉え方ができるだろう。

ある人は彼のポジティブさに勇気づけられ、ある人は彼の仕事術に感銘を受け、またある人は彼のユーモアに心を和ませるかもしれない。

どのような感想を抱くにせよ、『君か、君以外か。』は、読者の心に何かを残し、明日への活力を与えてくれる一冊であることは間違いない。

普段、小難しい本を読んでいる人は箸休め的に読むのも良いし、日頃あまり本を読んでいない人は読書のきっかけとして、読むのも良いだろう。

ROLANDという稀代のエンターテイナーが紡ぎ出す言葉の数々を、ぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。

そこには、あなたがまだ出会ったことのない、新しい自分を発見するヒントが隠されているかもしれない。

書籍紹介

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