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【選書】朝井まかてのおすすめ本・書籍12選:歴史・時代小説、文庫、代表作

注目される歴史・時代小説家の一人、朝井まかて(あさい・まかて、1959年~)。

その作品は、歴史の知識がなくても楽しめる軽快なエンターテインメントから、胸に深く迫る重厚な人間ドラマまで、多彩な魅力に満ちています。

しかし、「どの本から読めばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたのために、朝井まかてのおすすめの本12冊を、初心者でも安心して楽しめる「読みやすい順」にご紹介。

さあ、ページをめくる手が止まらなくなる、魅力的な時代小説の世界へ旅立ちましょう。

1. 『すかたん』朝井まかて

おすすめのポイント

江戸っ子の若後家・知里と、大坂の阿呆な若旦那・清太郎が織りなす、恋と商売の人情物語。

とにかく明るく、テンポの良い会話劇が魅力で、時代小説ということを忘れて現代の恋愛ドラマのように楽しめます。

「天下の台所」大坂を舞台に描かれる、美味しそうな野菜の数々と、登場人物たちの温かい心の交流に、読後は爽やかで幸せな気持ちに包まれるはず。

朝井まかて入門の最初の一冊として、これ以上ないほどおすすめの本です。

次のような人におすすめ

  • 時代小説は初めてで、読みやすい本から始めたい方
  • 美味しい食べ物や、心温まる恋物語が好きな方
  • 読んだ後に明るく元気が出るエンターテインメント作品を求めている方

2. 『ちゃんちゃら』朝井まかて

おすすめのポイント

元浮浪児の少年「ちゃら」が、江戸の庭師一家「植辰」で一人前の職人へと成長していく物語。

職人の世界の厳しさと、それ以上に温かい人情が胸を打ちます。

風の香りまで感じられるような美しい庭の描写も本作の魅力。

物語は心温まる人情劇かと思いきや、中盤からは一家を揺るがす陰謀に立ち向かうサスペンスフルな展開に。

ハラハラドキドキが止まらない、極上のエンターテインメント作品です。

次のような人におすすめ

  • 主人公が困難を乗り越えて成長していく姿に元気をもらいたい方
  • 職人の世界や、美しい日本の庭園文化に興味がある方
  • 人情話だけでなく、ハラハラするサスペンス展開も楽しみたい方

3. 『ぬけまいる』朝井まかて

おすすめのポイント

仕事や家庭に鬱屈を抱えた三十路前の幼馴染3人組が、すべてを放り出して「お伊勢参り」へ旅立つ痛快な物語。

道中で巻き起こる珍道中は笑いに満ち、現代女性も共感できるリアルな悩みが描かれています。

固い絆で結ばれた3人が、旅を通して自分たちの人生を見つめ直し、再び前を向く力を得ていく姿は、明日への活力を与えてくれます。

NHKでドラマ化もされた、抜群の面白さを誇る人気作です。

次のような人におすすめ

  • 現代の女性も共感できる、友情と再生の物語を読みたい方
  • 理屈抜きで笑えて、読んだ後にスカッとする痛快な物語が好きな方
  • 歴史の知識がなくても楽しめる、テンポの良いエンターテインメントを求めている方

4. 『どら蔵』朝井まかて

おすすめのポイント

大坂の道具商(骨董商)の放蕩息子「どら蔵」が、江戸で一流の目利きへと成長していくお仕事小説。

普段は馴染みのない骨董の世界を、まるで漫才のような軽快な筆致で描いており、専門知識がなくても楽しめます。

失敗を繰り返しながらも、どこか憎めない主人公が、一癖も二癖もある江戸の手練れたちに揉まれていく姿を、思わず応援したくなるはず。

テンポ良く読める、上質なエンターテインメントです。

次のような人におすすめ

  • 専門的な世界の「お仕事小説」が好きな方
  • 未熟な主人公が成長していく物語を応援しながら読みたい方
  • 難しいこと抜きで楽しめる、軽快なテンポの作品を読みたい方

5. 『恋歌』朝井まかて

おすすめのポイント

樋口一葉の師である歌人・中島歌子の、壮絶な半生を描いた直木賞受賞作。

幕末、日本史上でも特に凄惨な内乱「天狗党の乱」に巻き込まれ、愛する夫と引き裂かれ逆賊の妻として投獄されるという、過酷な運命。

地獄のような日々を生き抜く彼女を支えたのは、夫への愛と、魂の叫びである「歌」でした。

歴史の非情さと、それでも人を愛し抜く人間の尊厳を描き切った、心を激しく揺さぶる傑作です。

次のような人におすすめ

  • 歴史の大きなうねりに翻弄される、重厚な人間ドラマを読みたい方
  • 一人の女性の壮絶な愛と人生の軌跡に、深く心を揺さぶられたい方
  • 読後に深い余韻が残る、文学性の高い傑作に触れたい方

6. 『ボタニカ』朝井まかて

おすすめのポイント

「日本の植物学の父」牧野富太郎の、常軌を逸した生涯を描く大作。

植物への純粋な情熱と探究心は、日本の植物学の礎を築く一方、その常識外れの言動は家族を極貧のどん底へ突き落とします。

テレビドラマの好々爺のイメージとは違う、天才の栄光と孤独、そしてその裏にある犠牲を容赦なく描き出す筆致は圧巻。

「天才とは何か」を問いかける、強烈な読書体験が待っています。

次のような人におすすめ

  • 「好き」を貫き通した天才の、常人離れした生き様に興味がある方
  • 偉人伝の裏側にある、光と影を含めたリアルな人間像に触れたい方
  • ひとつのことに全てを捧げる人生とは何かを、深く考えさせられたい方

7. 『銀の猫』朝井まかて

おすすめのポイント

江戸のプロの介護士「介抱人」である主人公お咲が、様々な家庭が抱える「老い」の問題に向き合う物語。

江戸時代の老人介護という驚くほど現代的なテーマを通して、「家族とは何か」「人は死とどう向き合うか」という普遍的な問いを投げかけます。

軽快なエンターテインメント作品から、重厚な評伝小説への見事な橋渡しとなる一冊。

朝井まかてが歴史を通して現代社会を見つめる、その深い視座を感じられる作品です。

次のような人におすすめ

  • 江戸時代を舞台に、現代にも通じる社会的なテーマを扱った物語を読みたい方
  • 「老い」や「家族の絆」について、深く考えさせられる物語に触れたい方
  • 心温まる人情話の中に、鋭いリアリティが含まれた作品が好きな方

8. 『先生のお庭番』朝井まかて

おすすめのポイント

鎖国下の長崎・出島を舞台に、庭師見習いの少年・熊吉が、医師シーボルトの薬草園造りを手伝うことになる成長物語。

歴史上の偉人であるシーボルトを、熊吉の視点を通して人間味あふれる魅力的な「先生」として描いています。

国籍や身分を超えて芽生える師弟の絆と、植物への純粋な愛情が、清々しい感動を呼びます。

歴史の知識がなくても楽しめる、心温まる一冊です。

次のような人におすすめ

  • 歴史上の人物が登場する、心温まる成長物語を読みたい方
  • 異文化交流や、師弟の絆を描いた物語が好きな方
  • 歴史の知識がなくても、安心して楽しめる時代小説を探している方

9. 『実さえ花さえ』朝井まかて

おすすめのポイント

朝井まかての記念すべきデビュー作。

江戸の種苗屋を営む若夫婦が、困難を乗り越えながら植物への愛情を貫く物語です。

江戸時代に花開いた園芸文化を背景に、職人としての矜持や、言葉少なでも確かで深い夫婦の絆が、美しい筆致で描かれます。

クライマックスで語られる、日本を代表する桜「ソメイヨシノ」の誕生秘話は感動的。

デビュー作とは思えぬ完成度の高さと、物語全体を包む優しい雰囲気が魅力です。

次のような人におすすめ

  • 植物や園芸が好きで、その世界を舞台にした物語を読みたい方
  • 夫婦の深い絆や、職人の矜持を描いた、心温まる物語に触れたい方
  • 美しい文章で描かれる、穏やかで優しい読後感の作品を求めている方

10. 『眩(くらら)』朝井まかて

おすすめのポイント

天才浮世絵師・葛飾北斎の三女にして、自身も類稀な才能を持った絵師であったお栄(葛飾応為)の生涯。

偉大な父の影で、その画業を支えながら抱き続けた敬愛と嫉妬、そして自らの芸術への飽くなき探求心。

絵を描くことに全てを捧げた一人の女性の、鮮烈で切ない人生と内なる葛藤を圧倒的な筆致で描き出します。

物作りをする全ての人の胸に迫る、「覚悟」を問う物語です。

次のような人におすすめ

  • 葛飾北斎や浮世絵の世界に興味があり、その創作の裏側を覗いてみたい方
  • 一人の芸術家の、鮮烈で切ない魂の軌跡を描いた物語に惹かれる方
  • 「ものづくり」に携わる人間の覚悟や、才能を巡る葛藤に共感する方

11. 『グッドバイ』朝井まかて

おすすめのポイント

黒船来航に揺れる幕末の長崎で、若くして老舗の油問屋を継いだ実在の女性起業家・大浦慶の豪胆な生涯を描きます。

まだ誰も手掛けていなかった茶葉貿易に乗り出し、坂本龍馬らとも交流しながら激動の時代を駆け抜けた彼女。

その姿は、現代に生きる私たちにも勇気を与えてくれます。

政治だけでなく「経済」という視点から幕末をダイナミックに捉え直した、新しい歴史小説の面白さに満ちた一冊です。

次のような人におすすめ

  • 幕末を舞台に、ビジネスで道を切り拓いた女性のパワフルな生涯を知りたい方
  • 坂本龍馬など、歴史上の人物が生き生きと活躍する物語が好きな方
  • 困難に立ち向かう勇気を与えてくれる、エネルギッシュな物語を読みたい方

12. 『類』朝井まかて

おすすめのポイント

文豪・森鷗外の末子として生まれた森類の、静かな人生の軌跡。

偉大な父と才能豊かな姉兄に囲まれ、「自分は何者にもなれない」という焦燥感を抱き続けた彼の生涯を丹念に追います。

何かを成し遂げた英雄ではなく、為せなかったかもしれない一人の人間の内なるドラマに光を当てた本作。

「夢を達成することだけが人生の価値ではない」と、優しく語りかけてくれるようです。

鷗外を愛情深い「父」として捉え直す、知的な感動に満ちた作品。

次のような人におすすめ

  • 偉大な父を持った子の葛藤や、ある家族の物語に静かに寄り添いたい方
  • 「何かを為さねばならない」というプレッシャーから解放されるような、優しい物語を求めている方
  • 森鷗外という文豪を、家族の視点から捉え直す、新しい読書体験をしたい方

まとめ:さあ、あなただけの“朝井まかて”を巡る旅へ

朝井まかての描く世界は、歴史上の人物も、名もなき市井の人々も、まるで目の前にいるかのように生き生きと輝いています。

今回ご紹介した12冊は、その多彩な世界のほんの一部。

しかし、どの扉から入っても、きっとあなたの心を掴んで離さない物語と出会えるはずです。

まずは直感で「面白そう!」と感じた一冊を手に取ってみてください。

そこから、あなただけの朝井まかてを巡る、忘れられない読書の旅が始まるでしょう。